血行の改善が重要な足やせブログ:18-5-2020
おいらがまだ小さかった頃、
誕生日に親父が柴犬の子犬を買ってくれました。
フワフワのその子犬をおいらはとても可愛がっていましたが、
ある日、リードを噛み切っていなくなってしまいました。
おいらは毎日「帰ってきて」と祈りながら、
子犬の寝ていたダンボールの箱を見ていました。
しばらくして親父が
「もう帰ってこないだろう。片付けるぞ」と言いました。
おいらはもう少し待ってくれるように頼みました。
そして子犬がいなくなってひと月ほどたったある日、
おいらが幼稚園から帰ると、ダンボールの中に子犬がいました。
片目の周りに赤いマジックでいたずら書きをされ、
足に怪我をして帰ってきたのです。
おいらは泣きました。
うれしかったことと、
いったい誰がこんな酷いことをしたのかと思う悔しさとで、
少し大きくなった子犬を抱きしめて泣きました。
それから少しして、
子犬はだんだんごはんを食べなくなりました。
親父は「変だ」と言い、医者に連れて行き見てもらいましたが、
医者に「もう助からないよ」と言われました。
おいらは泣きながら子犬を抱きかかえ、家に帰ってきました。
次の日の朝方、子犬は動かなくなっていました。
おいらは冷たくなった子犬を抱いて泣きつづけました。
親父はダンボールに子犬の好きだった物を入れ、
その中に子犬を寝かし、蓋をしました。
その日は幼稚園を休み、
親父と二人でダンボールを持って海に行きました。
茅ヶ崎の海は、鎌倉の海と違って波が荒々しくて、
おいらはあまり好きではありません。
でも親父は「ここでないと子犬は帰れないよ」と言い、
海に子犬の寝ているダンボールを流しました。
おいらと親父は、
子犬が波にゆられていくのをずっと見ていました。